オ・カルバジーニョ(オウレンセ県)で開催される「タコ祭り」のタコ切り職人

スペインの国際的に有名なエノガストロノミーフェアを巡る、味わい深いコース

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スペインで開催される見本市や祭りでは、大衆料理、典型的製品のテイスティング、美食の青空市などが欠かせない存在です。特定のレシピ、ワイン、食べ物だけに特化した祝典もあるほどです。祭典の一部は、毎年、多くの人々を魅了するとともに、「国内観光名物祭り」にも指定されています。こうした祭りは、初めての味を試して驚いたり、地元の楽しみに参加したりするのに絶好の機会といえます。そのほとんどはガリシア州で行われます。参加してみませんか?

  • ラリン(ガリシア州ポンテベドラ県)の「コシード祭り」で行われる、山車やマーチングバンド、舞踊グループによるパレード

    ラリン(ポンテベドラ県)の「コシード祭り」

    この祭りはリアス・バイシャスの代表的な冬の郷土料理をたたえるものです。その料理とは「ガリシア風コシード」。コシード祭りの山場は2月のカーニバル直前の日曜日で、祭りには5万人を超える人々が集まります。有名なラリンのコシードを味わえるほか、コンサート、山車をともなう活気に満ちたパレード、グループによる舞踊、マーチングバンドを楽しむことができます。また、街路が色とりどりの「ポルキーニョ」で飾られます。「ポルキーニョ」とは豚をかたどった芸術的な彫刻のことで、これが観光客らの写真の主役になることは明らかです。この日曜日だけでなく、前後数週間にわたり、この祭典に関連するワークショップやスポーツ大会、文化イベントが開催されます。加えて「コシード月間」も実施され、地元の約30軒のレストランや店では毎日、この料理が昼定食の一皿として提供されます。

  • アルボ(ガリシア州ポンテベドラ県)のヤツメウナギ祭りでの試食の料理

    アルボ(ポンテベドラ県)の「ヤツメウナギ祭り」

    この祭りの誇りは、それがガリシア最古のガストロノミーフェスティバルであることです。ヤツメウナギは実際、アルボのきわめて伝統的な食材です。ここアルボでは何世紀にもわたり、ミーニョ川で獲れるこの魚を調理してきたのです。ヤツメウナギには複数の調理法があります。焼く、衣をまぶして揚げる、「アルボ」風に煮込む、詰め物をする、極細の短いパスタを添えるなど、さまざまです。その結果、絶品の珍味が生まれます。その独特の食感や色味、力強い風味には、誰もが興味をひかれることでしょう。この祭りは、ヤツメウナギの季節の終わりに合わせて4月の最後の週末に行われます。どのブースでも、原産地呼称に認定されている地元産のワインとともに、あらゆる種類のレシピを味わうことができます。原産地呼称とはもちろん、リアス・バイシャスのことを指します。音楽隊やマーチングバンド、バグパイプ奏者がお祭り気分を盛り上げるのに貢献するほか、子供も大人も楽しめるアクティビティが用意されています。4月に行けなくてもご心配には及びません。夏にも、8月の2番目の週末に「乾いたヤツメウナギ祭り」が開催されます。

  • ガリシア風タコ

    オ・カルバジーニョ(オウレンセ県)のタコ祭り

    この祭りは1962年に友人同士が時折集まる場として始まったものですが、現在ではガリシア州でも最大級のガストロノミーフェスティバルになりました。おいしい「プルポ・ア・フェイラ」をたたえるこのイベントのおかげで、長い時を経てもなお、ガリシア地方の田舎に見られる伝統的な大衆巡礼の本質が守り伝えられてきたのです。この祭りは8月の第2日曜日にオ・カルバジーニョの市営公園内で行われます。祭りの当日になると、樹木に覆われた、このすばらしい環境にテーブルやベンチが設置され、何千人もの人々を迎え入れます。祭りの主役はタコだけではありません。ガリシアグルメの典型的製品といえば、セアのパン、エンパナーダ(具入りのパイ)、ガリシア風スープ、肉の煮込み、メリンドレ(菓子)など、ほかにもたくさんあります。食事のお供はリベイロ産ワイン、ブランデー、リキュール、名物ケイマーダで決まりです。バグパイプ奏者が奏でる音楽が途絶えることはなく、祭りを盛り上げ続けます。また、一日を通じて、民俗グループによるさまざまなパフォーマンスやガリシア地方の伝統舞踊のコンテストを楽しむこともできます。

  • アルバリーニョ・ワイン

    カンバードス(ポンテベドラ県)の「アルバリーニョのワイン祭り」

    こちらもまた、ガリシアで開催される一連のガストロノミーフェスティバルを代表するイベントです。この祭りは8月の第1週にカンバードスの町で行われ、祭りの期間中は約15万人もの人出があります。祭りの中心的な会場のひとつがア・カルサーダ通りです。ここに食べ物の屋台やブースが設置されますが、ブースではワインを飲んだりワイン製造業者から直接ワインを購入したりすることができます。とはいえ、祭りの真髄がこの町の「ペニャ」にあることは間違いありません。「ペニャ」とは友人同士のグループのことで、グループごとにおそろいのTシャツを着て、紐で縛られたグラスを手に、通りやバル、広場を喜びで満たします。彼らが飲食のために集まる場所としては、通常、アラメダ公園が選ばれます。もちろん、アルバリーニョ・ワインやワイン文化についての知識を深めるための講座や講習会、ワークショップも開催されます。さらに、ミュージカル、花火、展覧会、スポーツ大会などの各種アクティビティも行われます。コンサートや野外フェスの会場にはフェフィニャンス広場とオ・コンセージョ広場がよく使われます。

  • へレス・デ・ラ・フロンテーラのぶどうの収穫祭

    へレス・デ・ラ・フロンテーラ(カディス県)の「ぶどうの収穫祭」

    夏の終わりにアンダルシア州に旅行するなら、ワイン文化に焦点を当てた、また別の一大イベントを楽しむ機会に遭遇することでしょう。この収穫祭は9月前半にへレス・デ・ラ・フロンテーラで行われます。この町が誇るワインの伝統に最大の敬意を表する祭りとして、今では町の象徴のひとつになっています。「ブドウ踏み」の儀式を通じて初物のブドウのしぼり汁を集めるといったアクティビティや各種コンテストが開催されるほか、金属製カップのワークショップでは、この器具を使って大樽に入ったワインを少量だけ抽出する方法を身につけることができます。学習を兼ねた試飲、ワイナリーの無料開放、テイスティング、ガイドツアーも豊富に用意されています。さらに、コンサート、展覧会、町の歴史地区を巡る観光ルートも開催されます。

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