メリダは世界遺産の町です。町の歴史は古く、ローマ人が紀元前25年に建設して「エメリタ・アウグスタ」と名付けたのがその始まりです。そのため、メリダにはスペイン最大級の考古学遺跡群があり、千年の時を経た通りや建造物、風景の中でそぞろ歩きを楽しみたい方にとって格好の場所となっています。また、この都市の古代史を構成するあらゆる要素がユネスコの世界遺産に登録されています。もっと深く知りたいですか?それなら、とりわけ印象深い建造物を見逃すわけにはいきません。
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古代ローマ劇場
この堂々たる劇場が建設されたのは紀元前16年から15年にかけてのことだったにもかかわらず、今日でも、この大規模施設の大部分は当時の姿のままです。最盛期には最大6,000人の観客を収容できたものの、ローマ人は演劇にあまり興味がなかったようで、この建物がメリダの住民の大きな人気を集めることはありませんでした。とはいえ、この劇場はローマ帝国の政治やプロパガンダを普及するうえできわめて重要な場所であり、帝国の威厳や強さを誇示するために利用されていました。
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古代ローマ円形劇場
メリダの古代ローマ円形劇場が落成したのは紀元前8年のことです。当時は、3区画に分割された観客席に最大15,000人を収容することができました。この建造物はレジャー目的で使用されたほか、剣闘士どうしの闘技会、野獣どうしの闘技会、場合によっては剣闘士対野獣の闘技会の会場としても使用されました。この楕円形の建物はローマ人にとってお気に入りの場所のひとつであり、前述の古代ローマ劇場よりもはるかに多くの集客数を誇ったものです。その構造の大部分が現存するため、映画で描かれるような戦闘シーンを想像することも決して難しくはありません。
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古代ローマ円形競技場
メリダの古代ローマ円形競技場はローマ帝国全土でも屈指の保存状態を誇るうえ、規模においても最大級のものといえます。全長は400メートル超で幅は96メートルもあり、収容人数はなんと30,000人にも上ります。この都市の住民が戦車競走を熱狂的に楽しむには最適な場所でした。メリダの円形競技場はまた、全貌を見渡すことができる古代ローマ円形競技場としては世界でも数少ない例のひとつです。まさに必見スポットです。
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ディアナ神殿
紀元1世紀に建てられたこの寺院はメリダ市内で唯一の「時の経過を生き延びた宗教建築物」です。ところが、その主な目的がローマ帝国およびその歴代皇帝を崇拝することにあったことが後に判明します。この神殿は、メリダの公的・政治的活動の中心を担っていた場所、すなわちフォーラムの真ん中という恵まれた場所に立地しており、またその保存状態も飛びぬけて良好なため、その柱の間を歩けばローマ人になった気分を味わうことができるでしょう。
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ロス・ミラグロスの水道橋
800メートルを超える部分が現存する、巨大な水道橋です。水道橋の古さを考えると、この事実には驚きを禁じ得ないため、「ロス・ミラグロス(奇跡)」の名が付けられたことも当然のことでしょう。この都市を訪れ、これほど古い建造物の様子に驚嘆した人々には、その見事な保存状態は「奇跡」としか思えなかったのです。というわけで、この水道橋をご自分の目でご覧になり、その奇跡的な保存状態を確認なさることを強くおすすめします。
今回ご紹介した名所は、ローマ時代から残る建造物のほんの一例に過ぎません。ほかにも、古代ローマ浴場、円形劇場の家、国立古代ローマ美術館に収蔵されているさまざまな遺物など、観賞すべきものは山ほどあります。さっそくメリダを訪れて、その歴史を発見してみませんか?
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