カスティージャ-ラ・マンチャ州トレド県コンスエグラにある風車の細部

スペインの風車を巡る散歩をカスティージャ-ラ・マンチャで楽しむ

カスティージャ-ラ・マンチャ

かの有名な巨人たちに会えるとしたらどうでしょう?そう、あのドン・キホーテの巨人たちに。驚くかもしれませんが、カスティージャ-ラ・マンチャでは、そうした巨人に会うことができるのです。なぜなら、ミゲル・デ・セルバンテスの物語に登場する巨人たちは、実際には白くて美しい風車にすぎないのですから。この地域には川が少ないため、風力によって動く風車が数多く存在します。さあ、探しにでかけましょう。

  • カスティージャ-ラ・マンチャ州トレド県コンスエグラの町と風車の眺め

    コンスエグラ

    マドリード市からそう遠くない場所、すなわちトレド県に、風車を楽しむのにうってつけの場所があります。ここには今でも12基の風車が保存されており、州最多の風車数を誇る場所となっています。これら12基の風車はカルデリコの丘の上に建てられています。こうした建造物は19世紀から存在しており、1基を除くすべての風車が保存されています。つまり、この風車群はもともと13基の風車で構成されていたというわけです。時を経て、なおそびえ立つ風車のうち、5基については本来の機械じかけが残されているほか、1基は風車内に観光案内所が設置され、別の1基は地元の特産品の販売所になっています。 

  • カスティージャ-ラ・マンチャ州シウダ・レアル県カンポ・デ・クリプターナの風車の夜景

    カンポ・デ・クリプターナ

    大規模な風車群はカンポ・デ・クリプターナにも存在します。この場合は10基ですが、過去にはもっと多く、最大で34基に達したこともあります。この町はシウダ・レアル県にあります。カンポ・デ・クリプターナの場合、他の風車よりも古い風車がいくつかあります。16世紀にさかのぼる風車がある一方で、いちばん新しい風車は1900年頃に建設されたものです。こうした比較的新しい風車の内部では、さまざまなサービスやいくつかの興味深いスポットを楽しむことができます。その一例が博物館で、女優サラ・モンティエルの博物館、ワインの博物館、詩の博物館、農業の博物館などがあります。また、周辺にはバルやレストランもあるため、風車をオレンジ色に染める美しい夕日をそこから眺めることもできます。

  • カスティージャ-ラ・マンチャ州クエンカ県モタ・デル・クエルボの風車の眺め

    モタ・デル・クエルボ

    カスティージャ-ラ・マンチャの白くて美しい風車を観賞するにあたって最後におすすめしたい場所はクエンカ県にあります。この村は風車だけでなく陶器の伝統によっても知られており、陶器に特化した博物館でこの芸術を楽しむことができます。村の背後にそびえる小高い丘の上には7基の風車が見えます。これらは1960年に新しく建てられたものですが、だからといってその魅力が損なわれているわけではありません。とはいえ、本物の風車を見たいということなら、そうすることも可能です。というのも、7基のうちの1基は古来の風車であるためです。その1基は「左利き」という愛称で呼ばれ、反時計回りに回転する風車としては唯一のものとして知られています。 今回ご紹介したのは、カスティージャ-ラ・マンチャ州内にある、ミゲル・デ・セルバンテスの作品に登場する見事な巨人を満喫できる場所の一部にすぎません。風のリズムに合わせて動く白くて美しい風車は、間違いなく忘れられない思い出になることでしょう。

に関する詳細をごらんください