チンチョンのマヨール広場

チンチョン

Madrid

チンチョンを象徴するモニュメントといえば、その美しい中世の広場です。不規則な平面をした広場で、それを取り囲むように2~3階建てのバルコニー付き家屋が連なっており、過去も現在も、さまざまなイベントやショーの舞台となっています。

マドリードから45キロメートルほど行くと丘の上に住宅が密集している場所があり、その様子は遠くからでも確認できます。それがチンチョンです。木製のバルコニーと水平のアーケードを備えた特徴的なマヨール広場だけでなく、1808年にナポレオン軍により略奪され焼き払われたヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・アスンシオン教会(1534~1626年)もまた、ひときわ目を引きます。現存の教会は1828年に再建されたもので、ゴシック様式、プラテレスク様式、ルネサンス様式、バロック様式が混在した建物になっています。教会の内部にはゴヤが描いた聖母被昇天の傑作が掲げられています。重要な建造物はほかにもあります。17世紀に建てられたクララ修道女会修道院、昔のヌエストラ・セニョーラ・デ・グラシア教区教会に設置され1856年に修復された時計塔、15世紀に築かれた後1590年から1598年にかけて第3代チンチョン伯爵の命で再建され、また1808年にはナポレオン軍によって放火された城の遺構などがその例です。町の中心部では、紋章を施した貴族の屋敷はもとより、美しいパティオを備え、ドリス式、イオニア式、トスカーナ式の柱で支えられた回廊のある旧家や、石造の基礎の上に基盤付きの間柱を設置した旧家などが注目に値します。

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