
カスティージャ-ラ・マンチャ州はマドリードから1時間以内の距離にあり、考古学公園、発掘現場、モニュメントなど、近くから鑑賞することができる驚くほどの素晴らしい文化遺産をたくさん備えています。 博物館を訪れると、ローマ時代、ムデハル時代、さらに、銅器時代までタイムスリップできます。文化的価値のある学びのスポットをご紹介します。
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シウダ・レアル県のアブリゴス・デ・フエンカリエンテとビジャール・デル・ウモ
この奥行きがない洞窟をアブリゴスと呼び、紀元前2500~1800年の銅器時代から紀元前1800年~750年の青銅器時代までの洞窟壁画を見ることができます。男性一名と女性一名の模式図から、改良された技術を用いた綿密な動物の絵に至るまで、古代社会で発展していった変化を通じて大きな違いが生じているのがわかります。
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トレド県のカランケ考古学公園
グアダラマ川の近くでは、高品質で保存状態の良いモザイク、通貨、家具、陶器、彫刻、調理器具が出土した古代ローマの村の遺跡を見ることができますが、これらの出土品よってカランケは、イベリア半島で最も重要な、1,500年以上の歴史を持つ考古学遺跡群の一つになりました。たとえばラ・ムエルテ・デ・アドニスのモザイクなどは、狩猟シーンの物語を植物で作った装飾で囲む形で詳しく伝えています。
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トレド県のタジェール・デル・モロ博物館
この博物館は1931年に歴史芸術モニュメントに指定され、壁や建物の彫刻に見られるトレド風ムデハル様式の芸術を目前にすると、まるで14世紀にタイムスリップしたような気分になります。イスラム建築の典型的な天井にある木製の鎧のほか、大理石や赤い粘土でできた作品を見ることができます。
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クエンカ県のラピス・スぺクラリスのローマ時代の鉱山
ローマ時代の鉱山を見にクエンカへお越しください。ここではラピス・スペクラリスを採掘していました。これは一種の亜セレン酸石膏で、透明な鉱物であることから、窓などの空間においてまるでガラスのように使用されていました。この鉱山には3段階の採掘場があり、また、2,000年の歴史を持つ採掘場所に入った後、通路を歩いたり採掘場を見学したりすることができます。言葉を失ってしまうでしょう。この場所には「ラ・モラ・エンカンターダ」という有名な物語が残されていますが、これは、強力な魔法で守られた宝物を隠していた北アフリカの王女にまつわる伝説です。
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イタの史跡群
イタは、ゴシック様式の軍事建築がある中世の魅力を残した村で、イタの司祭で作家でもあったフアン・ルイスの作品「よき愛の書」の世界に浸ることができます。また、1441年に城壁を築き丘の上に古い城を再建することで町を要塞化した、マルケス・デ・サンティジャーナの歴史について学ぶことができます。7月の第1土曜日にこの村を訪ねれば、重要文化財に指定されている有名な中世の演劇祭を楽しむことができますし、これは必見です。