バスク州ギプスコア県アランツァスの聖地

ティエラ・イグナシアナ(イグナチオの地):2017年度 EDEN 賞

バスク

ギプスコア県(バスク州)のさまざまな地域が共同でこのプロジェクトに参加しています。プロジェクトでは、巡礼者であり、後にイエズス会の創設者となる聖イグナチオ・デ・ロヨラの生涯に関連する文化イベントが企画・運営されています。 このプロジェクトで得られるエクスペリエンスを味わうということは、それがどのようなイベントであれ、この聖人が残した足跡をたどるということのみならず、この地域の豊かな文化遺産を目の当たりにしたり、中世の時代へとタイムスリップしたり、ウローラ・エルディアやウローラ・ガライア、デバゴイエナといった魅力あふれる田舎の美しい自然環境に深く入り込んだりすることを意味します。実際、このプロジェクトは、この地域が観光目的地として目覚ましい発展をとげている点や文化の持続可能性に取り組んでいる点が評価され、2017年度の EDEN(欧州の優れた観光地)賞を受賞しています。

トレス・テンプロス(3つの寺院)のルート

もっとも興味深いおすすめプランのひとつは、印象的な3つのモニュメントを結ぶ小道 GR-286を45キロメートルにわたってたどることです。そのモニュメントとは、ロイオラの聖地(所在地はアスペイティア)、アンティグア礼拝堂(所在地はスマラガ)、そしてアランツァスの聖地(所在地はオニャティ)。 ルート上には幻想的なブナ林や何世紀も前の鍛冶屋があり、神話の神々が登場する伝説を深く知ることができるでしょう。この3つの寺院はまた、聖イグナチオ・デ・ロヨラの生涯とも関連があるものです。 

バスク州ギプスコア県アスペイティアにあるロヨラの聖地

イグナチオのルート

「トレス・テンプロス(3つの寺院)のルート」は、ロヨラからマンレサ(カタルーニャ州)まで続いている長距離ルートの出発点にすぎません。この長距離ルートは、当時、この聖人がエルサレムに向かうにあたって進んだ巡礼路をたどるものです。神秘的なこのルートは、カタルーニャ州に到達する前に、いくつかの区間でラ・リオハ州、ナバーラ州、アラゴン州といったスペインの内陸部や北部を通過します。興味のある方は、以下のリンクから、「イグナチオのルート」および同ルートのさまざまな楽しみ方に関するあらゆる情報を入手してみましょう。 https://caminoignaciano.org/eu/。 

 カタルーニャ州バルセロナ県マンレサ近くにあるモンセラート修道院

あらゆる種類の文化イベント

「ティエラ・イグナシアナ」プロジェクトでは、今回ご紹介した2つの主要なコースに加え、「エル・アルテ・デ・プエルタス・パラ・デントロ」(内側へと開かれた扉の芸術)のような別のルートも用意されています。このルートでは、16世紀の貴重な祭壇画に出会うことができます。ほかの例を挙げるなら?「エントレ・カサス=トーレ・イ・パラシオス」(門楼と宮殿の間)のルート、「ビルヘネス」(処女)のルート、「モードス・デ・ビダ・エン・エル・シグロ・ディエシセイス」(16世紀の生活様式)のルートなどがあります。最後に挙げたルートでは、エスキオ・イツァーソにある農家イガルトゥベイティ——16・17世紀の木造建築の代表例です——をはじめ、アガーレにある16世紀製の穀物倉、ミランダオラ製鉄所、レガスピにある牧畜エコミュージアム、ドルレッタの聖地の近くにある塩の博物館などを訪問することができます。

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