ソブロソ城

ビラソブロソ（ポンテベドラ県モンダリス）に位置するこの城は、興味深い神話や伝説に囲まれながら、海抜334メートルの高台の上に建っています。完璧な保存状態を誇るモニュメントです。ガイドツアーでは、城の歴史を楽しみながら学べるよう、この建築物と一体化した画像や照明、音が使われており、多感覚的なエクスペリエンスを味わうことができるようになっています。

ソブロソ城は、ほかの要塞とともに、この地域の防衛システムの一角を担う存在でした。その起源は定かではありませんが、12世紀にはすでに築かれていたという証拠があります。防衛施設としての機能を失った後は貴族の住居へと姿を変えましたが、17世紀になるとその存在は次第に忘れられていきました。城の最後の所有者となる人物が1923年にこの城を購入し、その再建に尽力します。城の内部を改装したことで、ここがまるで博物館であるかのように見学することが可能となっています。見学コースは7つの広間で構成され、所要時間は50分です。見学者はいくつもの体験スペースを見つけることになるはずです。そうしたスペースはそれぞれ、このモニュメントを取り巻く風景、城および城の住民の歴史、中世という時代、城にまつわる摩訶不思議な存在、吟遊詩人の舞台として知られる城、などのテーマに分かれています。さらに、追悼塔からは30キロメートルを超える一帯が一望でき、そのパノラマビューはミーニョ川の向こうにあるポルトガルまでとらえるほどです。城を訪問したついでに、近くの緑豊かな小道を歩いてみることをおすすめします。最近になって在来種の植物が再び生育するようになった小道です。ここは散歩や歴史的景観を楽しむのに理想的な場所で、ピクニックエリアまで用意されています。