アティリオスの霊廟

「モーロ人の祭壇」としても知られるもので、墓と寺院を兼ねた優れた例であり、ローマ社会の上流階級の間でよく見られた葬祭用の施設です。

砂岩製のこの建造物は、もともとは完全な建物でしたが、保存されているのは外壁1枚とその他の小さな要素だけです。この壁は当時のメインファサードに相当し、大きさは長さ9.2メートル、高さ4.72メートルになります。 台座の上に祭壇が3つ並んでおり、それぞれが2つの壁龕（へきがん）で区切られている上（半円アーチが計5本）、付柱（つけばしら）で縁取られ、エンタブラチュアといくつかのペディメントで仕上げられています。祭壇には、この霊廟の所有者だったアティリア家の3名の碑文がそれぞれ刻まれており、いずれも、メデューサの頭部、鷲、2つの聖杯などをモチーフにしたイオニア式の浅浮き彫りできらびやかに飾られています。