ドメック宮殿

へレス・デ・ラ・フロンテーラでは地元の上流階級およびワイン醸造を手がけるブルジョア階級が旧家の館を建設したものでした。バロック様式の建物であるドメック宮殿は、そうした豪邸の典型例ともいえるものです。 1778年に建てられたこの宮殿は1885年に名門ドメック家によって買い取られます。同宮殿は18世紀のへレス・デ・ラ・フロンテーラ随一のバロック建築と謳われています。3階建ての外部ファサードでは、中央のバルコニーを彩る豊かな装飾が際立っています。建物の中に入ると、この大邸宅が大きなパティオを中心に構成されていることがわかります。パティオにはトスカーナ産の赤い大理石で作られた柱が立ち並んでいます。この壮麗な空間でひときわ目を引くのが半円アーチの装飾です。見学コースにある残りの部屋に足を踏み入れれば、イタリア、フランダース、フランスから特別に持ち込まれた、絵画やタペストリー、彫刻、高級素材といった美しい芸術作品の数々を鑑賞することもできます。