コロニア・グエルの地下聖堂

周囲の自然環境と完全に一体化しているこの教会は、そこで採用された建築技法の重要性ゆえに、ガウディの作品のなかでも最も象徴的なもののひとつに数えられています。

実業家エウセビオ・グエルはガウディに、サンタ・クローマ・ダ・サルバリョーの町にある自らの織物事業の拠点のために教会を建設するよう依頼しました。この依頼は建築家ガウディにとって、のちにその他のプロジェクトでも採用することになる技術のうちの多くを試す機会となりました。この建物は金銭的な問題のために完成することはありませんでしたが、玄関ポーチ、地下聖堂、教会へとつながる階段、そして鐘楼の地下室は建設されました。湾曲した柱が集まった森からなるポーチを抜けると、星型多角形の平面をし、粘土と玄武岩で作られた柱が立ち並ぶ地下聖堂へと足を踏み入れることができます。