アストルガの聖週間

この宗教的な祝典の特徴は、その厳かな雰囲気とは対照的に、人々が祝典を身近なものとしてとらえていることにあります。最も古い同胞団は15世紀に設立されたものであることから、この聖週間を記念するにあたっては、何世紀にもわたる伝統が存在することになります。

カスティージャ・イ・レオン州のこの町で聖週間の期間中に宗教行列を行う同胞団は、芸術的にも伝統的にも高い価値を持つ彫刻作品を担いで歩きます。中でも、当初の宗教行列から今に受け継がれている彫刻2体が特筆に値します。それが、1560年作の「キリストの磔刑」像と「キリストの鞭打ち」像です。 この聖週間で最も重要なイベントのひとつは「キリスト降架」で、これは聖金曜日の「聖なる埋葬の宗教行列」の最中に執り行われます。 また、この祝典では音楽隊も重要な役割を担っており、アストルガ町立音楽隊のように19世紀から宗教行列に参加しているものもあります。