カスティージャ-ラ・マンチャ州クエンカにいる観光客

2023年にスペインで訪れるべき目的地

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スペインでは今年、さまざまなイベントが皆さんの訪問をお待ちしております。2023年には特別なイベントや祝典がいくつも開催されるため、その旅行は唯一無二のエクスペリエンスとなるはずです。以下でご紹介する目的地をメモしておきましょう。こうした目的地ならきっと、申し分のない休暇を過ごすことができるでしょう。

  • アンダルシア州マラガのメルセー広場に建つパブロ・ピカソ像

    ピカソ記念祭1973-2023

    2023年4月8日はちょうどパブロ・ピカソの没後50周年にあたります。この記念日を迎えるにあたっては、展覧会や会議、文化イベントを含む多面的なプログラムが用意されているうえ、そうしたプログラムは、この偉大な芸術家の人生と作品にゆかりの深いスペイン各都市において、年間を通して開催されることになっています。この「ピカソの年」の間に、マラガバルセロナマドリード、そしてア・コルーニャにある美術館や文化センターに足を運べば、このまたとない機会を利用して、美術史の最重要人物の一人が残した遺産について詳しく知ることができます。イベントスケジュールの全容は、こちらのページwww.celebracionpicasso.esでご確認いただけます。

  •  マドリードにあるソローリャ美術館の庭園

    ソローリャの年

    「光の画家」として知られるホアキン・ソローリャもまた、2023年の文化イベントカレンダーのもう一人の主役です。特にマドリードバレンシアでは、彼の没後100年を記念してさまざまなイベントが企画されています。マドリードではソローリャ美術館とその特別展「ソローリャ。そのルーツ」が必見です。バレンシア出身のこの画家に対して同じくオマージュを捧げているのがプラド美術館で、「ホアキン・ソローリャの肖像」展を主催します。一方、王宮で開かれる没入体験型の展覧会「光の中のソローリャ」では、彼の芸術を意外な形で楽しむことができます。 3月末には「ソローリャ。そのルーツ」展が開催地をバレンシアに移します。具体的な場所はベジャス・アルテス美術館で、夏以降は「マサベウ・コレクション。ソローリャ」展も行われる予定です。祝典プログラムのうち、この芸術家の生まれ故郷で企画されているものとしては、彼の人生を左右することになった歴史地区の各スポットを回るガイドツアーや、一流シェフのホルヘ・デ・アンドレスがソローリャ作品に触発されて考案した特別メニューの提供などがあります。さらに、バルセロナアリカンテといった目的地でも同じく「ソローリャの年」が祝われ、「ソローリャ。印象を捕まえながら」展および「ソローリャ、および彼の時代のバレンシア絵画。対話と対照」展が前述の各都市で開催されます。

  • アンダルシア州セビージャに建つディエゴ・ベラスケスの像

    セビージャのベラスケス

    1623年10月6日、青年ディエゴ・ベラスケスはフェリペ4世専属の宮廷画家に任命されました。セビージャは、彼が生まれ、また画家として研鑽を積んだ街です。そのセビージャでは今年、『ラス・メニーナス』の作者の人生におけるこの重要な節目の4百周年を祝おうと、アクティビティがたくさん詰まったプログラムが組まれています。 展覧会、一連の会議、映画、コンサート、テルシオ・デ・オリバレスの大パレードなどのイベントは、スペイン黄金世紀の偉大なマエストロを想起させるものとなるでしょう。さらに10月には、記念式典に合わせて、改修工事を終えたベラスケスの生家が一般公開される見込みです。

  • カスティージャ-ラ・マンチャ州クエンカ

    クエンカ:2023年のスペインガストロノミー首都

    有名な宙吊りの家があるこの町は、今年、食通なら誰もが必ず訪れるべき目的地となるに違いありません。この町の料理の特徴は、さまざまな特産品と革新を追い求める厨房にあります。クエンカでは、ガストロノミー首都に選定されたことを祝って数多くのアクティビティが催されることになっています。特別メニュー、会議、ワークショップ、テイスティングなど、充実した内容です。こうした絶好の機会を利用してこの世界遺産の町を訪れたなら、モルテルエロ、アホ・アリエロ、肉の炭火焼、卵を使ったミガス、アラフー(アーモンドと蜂蜜で作ったアラブ起源のおいしいデザート)などの名物料理を堪能してください。

  • 「リエバナの聖年」と「赦しの扉」の開扉

    2023年・2024年のリエバナの聖年

    カンタブリアでは「リエバナの聖年」が盛大に祝われます。充実した文化イベントプログラムが用意されているほか、「リエバナの道」やサント・トリビオ・デ・リエバナ修道院への巡礼に関連するイベントも開催されます。なお、この修道院は「リグヌム・クルシス」を収蔵していることで知られています。「リグヌム・クルシス」とは、キリストの十字架の一部としては世界最大のものとされている宗教用具のことです。聖年を記念して、4月16日には「赦しの扉」が開扉するほか、展覧会、スポーツイベント、舞台芸術の公演、グルメイベント、コンサートなど、400を超えるアクティビティが行われることになっています。コンサートには、アンドレア・ボチェッリ、ミューズ、アラ・マリキアンといった有名アーティストの出演も予定されています。この巡礼ルートの一部をたどるのであれば、せっかくの機会ですから、ピコス・デ・エウロパ有数の絶景を眺めたり、ポテスのようにおとぎ話から飛び出してきたかのような村に滞在したりすることをおすすめします。