カンタブリア州で「リエバナの聖年」に行われる「赦しの扉の開扉」

2023年・2024年のリエバナの聖年

特別行事

カンタブリア

Cantabria

カンタブリアでは「リエバナの聖年」が盛大に祝われます。「リエバナの聖年」は、サント・トリビオ(聖トゥリビウス)の祝日である4月16日が日曜日に当たる年に開催されます。巡礼にまつわる充実した文化・宗教イベントプログラムに参加する絶好の機会であり、その巡礼の目的地であるサント・トリビオ・デ・リエバナ修道院を訪れたり、ピコス・デ・エウロパの山中でカンタブリア有数の絶景を目にしたりするのもよいでしょう。訪問の目的がその自然であれ、その文化であれ、その宗教であれ、またはこれらを組み合わせたものであれ、きっとご満足いただけます。

「リエバナの道」とは?「リエバナの道」は何世紀もの歴史をもつ巡礼路であり、その目的地サント・トリビオ修道院には「リグヌム・クルシス」が収蔵されています。「リグヌム・クルシス」とは、イエス・キリストの十字架の一部としては世界最大のものとされている宗教用具のことです。ユネスコの世界遺産に登録されているこの巡礼路はいつでもたどることができます(しかもサンティアゴ巡礼の道ともつながっています)が、聖年の間は修道院の「赦しの扉」が開くため、全免償が受けられる「聖年の恩寵」を求め、何千人もの巡礼者がこの地を訪れます。この巡礼路の全長は71.73キロメートルあり、サン・ビセンテ・デ・ラ・バルケラからサント・トリビオ修道院まで伸びています。きわめて美しい自然スポットのほか、ルート上にはバル・デ・サン・ビセンテ、エレリアス、ラマソン、ペニャルビア、シジョリゴ、ポテス、カマレーニョといった町もあります。そのため、この巡礼路をたどれば宗教という枠を超えて文化的なエクスペリエンスを得ることができるのです。それは自分探しの旅になるかもしれません。

聖年を記念して行われる行事とは?4月16日に「赦しの扉」が開かれます。この日は6x5メートルの大きさの見事な花のカーペットがお披露目されます。宗教的な性格をもつさまざまな行事(例:サント・トリビオ修道院の主祭事として9月14日に執り行われる聖十字架称賛式)に加え、150ものコンサート、10もの特別刊行物や展覧会、50もの道路のインフラ整備計画、20もの伝統的な祭り、70ものスポーツイベント、30もの舞台芸術の公演、20もの美食イベントなど、400を超える数のアクティビティが企画されています。例を挙げるなら、もしお越しになった場合、アンドレア・ボチェッリ(サント・トリビオ修道院に隣接する広場で公演予定)、ミューズ、アラ・マリキアン、アレハンドロ・サンスなどのアーティストの生演奏を楽しむことができるでしょう。その他の注目アクティビティは?ドローンや花火が舞うサンタンデール湾での海上ショー、第1回シン・ラストレ熱気球フェスティバル、何百人もの人々が参加する巡礼、ドキュメンタリー作品『ベアトゥス——聖年の起源——』の上映会などがあります。

この地域で見逃せないものといえば?リエバナ地域を訪れたり「リエバナの道」の一部をたどったりすると、自然的価値の高い山岳地帯を横断することになるため、そこで信じられないほどすばらしい場所を発見することができるでしょう。たとえば、フエンテ・デのロープウェイに乗って標高1,800メートル超の地点まで上る、という体験は必須です。この地域で出会うさまざまな森のなかには、おとぎ話に出てくるようなものもあります。樹齢100年あまりの栗の木が生い茂る「アバリオ・デ・ペンデス」の森などはその一例です。同じく、ラ・エルミダ渓谷の峠道も見逃せません。イベリア半島最長の峠道であり、その長さは21キロメートルにも及びます。リエバナにある印象深い修道院に加え、この地域にはほかにも貴重な建築作品が残されています。そのうちのひとつであるサンタ・マリア・デ・レべーニャ教会は、カンタブリアを代表するプレ・ロマネスク様式のモニュメントです。そしてもちろん、魅力的な村々にも立ち寄る価値があり、それは時を選びません。たとえばポテスは「スペインの最も美しい村協会」に加盟している村です。こちらのウェブサイトにアクセスすれば、聖年の祝典に関するすべての情報が見つかります。このサイトでは、「リエバナの道」をたどるためのマップをダウンロードすることも、さまざまな役立つアドバイスを得ることもできます。

2023年・2024年のリエバナの聖年


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